レヴュー その1
ブラック・レイン
冒頭、日の丸をイメージさせる赤い玉が画面の中央に定位すると、そこに白抜きで浮かび上がるタイトル『ブラック・レイン』。
しかも英字なのになぜか縦書き。
初めて本作を観た時、この時点で「またか・・・」と思ったのは、自分だけではないでしょう。
なにが「またか」なのかと言えば、たとえば丹波哲郎が日本の諜報組織というか忍者軍団の親分になり、ショーン・コネリーとともにインチキ臭い巨大要塞で戦う『007は二度死ぬ』。
同じくショーン・コネリーが日本通の刑事に扮し、でたらめな日本知識で相棒刑事をケムに巻く『ライジング・サン』などなど。
「スシ、ゲイシャ、フジヤマ」的先入観から離れられないというか、そもそも離れようという気がないところで作られているフシギな国・ニッポン系ハリウッド映画―ようは国辱映画の歴史に、また新たな一頁が加えられるのではないかと不安になったのです。